過去ログ - 削板「野球大会で絶対優勝するぞォォォオオオオ!」ドカーン 海原「8回表です」
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◆xp9u71iHXc
[saga]
2016/03/20(日) 20:45:56.28 ID:tzEzJ3pH0
上条「そうだ、垣根」
白垣根「はいなんでしょう」
上条「おまえの目から見て、今日の試合はどうだった?」
上条「次の試合が最後だから、今日の事を生かすために客観的な意見が聞きたい」
白垣根「良い心がけですね。いよいよ立派なキャプテンですね」
上条「世辞はよせよ。で、どうだった?」
白垣根「んーそうですね…」
白垣根「良いところといえばやはり打撃陣でしょう。5回に一挙11点の大量得点を挙げられたのは大きいでしょう」
白垣根「それに至る事が出来たのは相手投手を速めにKOした―――……………。」
上条「ん、どうした? ――あー」
上条(そうだった。そのKOした投手は、白い方の垣根の分身である黒い方の垣根なんだ)
上条(自分と同じ姿の奴が打ち込まれれば、まぁいい気分じゃないだろう)
上条「ごめん、気が利かなかった」
白垣根「いいえ、すいません」
白垣根「彼と私は無関係ではないのは確かですが、私とすれば、あったかもしれない一つの可能性だったんです」
白垣根「もしかしたら自分がああなっていたのではないかと、黒い私を見るたびに陽だまりにいる自分の幸運に胸を撫で下ろしてしまいます」
白垣根「同時に罪悪感と言いますか、申し訳ない気持ちにもなるのです」
上条「なんで?」
白垣根「私と彼の違いは右を向いたか左を向いたかの様な、些細な違いしかありません」
白垣根「なんの対価も無く天国で安楽に過ごす私、なんの理由もなく地獄で苦しんでいた彼」
白垣根「私はこの子と幸福に包っていた間、彼は気が狂うまで酸苦を味わっていた。この運命は残酷ですが、抗う事は出来ない」
白垣根「彼は怒りや悲しみを運命にではなく、私という存在にぶつけた……彼が、私を恨む理由はそれが全てなんです」
白垣根「ただ幸せだっただけの私は、ただ不幸だった彼を見ると、どうしてもそんな気持ちになってしまうんです」
上条「そっか…」
白垣根「……あはは、変な空気になってしまいましたね。すいません」
上条「―――できたらいいな」
白垣根「え?」
上条「おまえとあいつ、仲良くなったらいいな」
白垣根「………!」
白垣根「そうですね!」ニコッ
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