過去ログ - 【安価でゆゆゆ】久遠天乃は勇者である【データ2】
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90: ◆QhFDI08WfRWv[saga]
2015/08/24(月) 23:17:11.78 ID:bS7UBxFbo

天乃「そこまで言うなら……一つ。頂くわ」

東郷「口に合わなかったら、そう言って」

天乃「ええ」

口に合うも、なにもない

だって、天乃には味覚がないのだから

東郷「では……」

東郷は濃い目の紫色の丸い和菓子をお箸で小さく切り出すと

一口分のそれを天乃の口元へと運ぶ

天乃「っ」

ぐにゅりと、口の中で牡丹餅が潰れて

舌や頬の裏、歯や唇の裏にまで磨り潰されたもち米が流入していく

味がない。ただ、匂いだけは仄かに甘い

でも、味がみじんも感じられなくて

何とも言い難いものを咀嚼し、飲み込むと

舌の中腹から喉の奥まで

どろっとした液体と固体の混じり合った

中途半端で不快な感触がねっとりと流れ落ちていく

天乃「ぅ………」

天乃は吐きそうになって、ぎゅっと目を瞑る

せっかく作ってきて貰ったのだから……吐くわけにはいかない


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