26: ◆/BueNLs5lw[saga]
2015/08/28(金) 08:54:10.78 ID:eEhKDdlx0
彼女を自転車の後ろに乗せて、
荷物をカゴに乗っけた。
「滑ったらごめん」
「頑張ってください」
「うん、しっかり捕まってて」
「はい」
「今日さ、うちカレー鍋なの。カレー臭くない私?」
「そんなこと……」
一瞬間が空く。
「今、匂い嗅いだ」
「……はい」
「正直でよろしい。カレー好き?」
「好きです」
「夕飯まだ?」
「はい」
「妹のぶんまで食べちゃっていいから」
「ええっと」
「いや、ホント。それぐらいの対価は払ってもらわないと」
「あの……」
ひかりちゃんの腰に回した腕に少し力が入る。
こそばゆい。
「ん?」
「ありがとうございます……」
自転車の車輪の音でかき消されてしまいそうな小声で彼女は言った。
43Res/28.13 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。