過去ログ - 勇者「やあ、ちょっと邪魔するよ」ガチャッ 女魔王「ええ、どうぞ。くつろいでいって」
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22:名無しNIPPER[saga]
2015/08/27(木) 18:36:19.62 ID:9DQ2zMcno
魔王「私は魔王で、あなたは勇者。元から相容れない存在なのよ。私を見逃せば、あなたは勇者でも人間でもないわ。人の形をした別の何かよ」

勇者「君をかばう事が僕には出来ない。そして、世界は君を赦さない。僕は世界を救う人間のくせして、目の前の一人の女の子を救う事も出来ない」

魔王「泣かないで。そういうものよ。私を救うなら、世界を諦めてとしか、私には言えないもの。古き契約によって、私の中に流れる魔王の血は異世界から永遠に新たな魔物を勝手に召喚し続ける。止めようがないのは、私も同じなの。あなたが世界を救おうと望むなら、私を殺すしかないわ」

勇者「君だって、さっきからずっと泣いている。死ぬのが怖いのは魔族だって同じだろう。強がらなくてもいいのに」

魔王「強がらなきゃ、余計怖いでしょ。でも、あなたが来てくれたおかげで大分落ち着いたのは確かよ。勇者があなたみたいな人で良かったと思ってる」

勇者「僕は君が魔王である事に悲しんでる。これはおかしな感情だろうか。やっぱり僕の気が狂ってるんだろうか」

魔王「そうだったらいいわね。でも、多分、そうでもないと思う。今のあなたを見る限りでは」


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