過去ログ - 絵里「親愛なる私のことりへ」
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4:名無しNIPPER[saga]
2015/08/27(木) 18:20:51.85 ID:FcvUdwOmO

開けっ放しの窓から初夏の風が吹き込んできた。
その真下に見える、校庭の桜の木。ピンク色の花弁が舞うあの季節。卒業式の日に。

告白された。

好きです、って。ずっとずっと好きでした、って。

絵里ちゃんらしく自信たっぷりの表情で。普通こういうのって断られるかもとか考えてもっと臆病になるんじゃないのかな、って思った。
でも、それが素敵に映って。とっても頼もしくて、かっこよくて、気が付けば惹かれちゃってた。
絵里ちゃんだったらもっと他に良い人がいるんじゃないか。ことりなんかでいいのかなって萎縮しちゃったけど、真っ直ぐ見つめてくるその瞳に心を奪われて。

ずっと憧れだったあの気持ちを、恋へと変えてくれた気がしたの。
胸がキュンとした。恋をすると胸ってほんとにキュンってなっちゃうのを初めて知った。

自然と答えてた。「はい……私も、絵里ちゃんのことが好き」って。

抱きしめられた。
絵里ちゃんの腕のなかはあたたかった。三月のまだ肌寒い風がその時だけは吹くのをやめてくれたみたいに。




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