過去ログ - 棟方愛海「夢から覚めて」
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11:名無しNIPPER[saga]
2015/08/27(木) 21:15:19.28 ID:VIu0dU0o0

「おや、愛海だけが来たのか。観念したわけではないようだな、残念なことに」

「全く。お人好しと言うか、ある意味これも過保護と言うのか。どっちなのかしらね?」

レッスン場に入ってきたあたしを特に驚くこともなく見据え、二人は、真奈美さんと早苗さんはそんなことを言ってきた。
……あの人の全力を引き出した今ならわかる。あの二人は同様に、いやそれ以上に桁が違うと。
今まで何度も手を出そうとしたけど、あれがどれだけ手加減されていたか、向かい合うだけで理解できる。

「それではあまり此処を占領するわけにもいかない」

「ええ、とっとと終わらせよ?」

臨戦態勢に移る二人。それだけで冷や汗が出る。
どうすれば良い?どうすれば勝てる?どうすれば掴める?そんな言葉が頭を駆け抜け、そしてそんな自分にあたしは笑えた。
いつからそんな利口になれたつもりだ。
あたしは、棟方愛海はいつだってバカみたいにお山に挑んで、そしてバカみたいに痛い目を見てきた。
あたしがやることなんて、いつも通りバカみたいに前に、頂に挑むだけだ。
幸い戦力差は三対二。あたしには、二人の馬鹿な仲間が、全然似てないのに笑顔だけは瓜二つのプロデューサー達がついてるんだから!



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