22: ◆.s5ziYqd8k[saga]
2015/08/29(土) 22:37:39.85 ID:CUVui+Kv0
「おかえり。もぉー、昨日は帰って来なかったでしょ。心配しちゃったんだからぁ」
薄闇の中でさえ、綺麗に流れる黒髪はよく見える。ましてそれが自分の家の前に立っているのだから。
「んー、女の人かなぁ。多分そうだと思うんだけど、どう?」
微笑みを湛えたまま、首を傾げて問いかける姿は多分、くらくらするくらいに可愛いんだろう。
短いスカートに胸元の開いた黒のシャツ。白い太ももと胸元に目を奪われてしまえば、そこまでだ。
「見るのも良いけど、食べてもいいよ? でも、先にこっちにしよっか。ビーストミートサンド、好きでしょ」
えへ、と差し出されたサンドボックス。突っ返すのも、忍びない。
「あはっ。君のそーゆーとこ、好きだよぅ」
一瞬だけ胸元に捻じ込まれる笑顔は、いつものように花と咲いている。
つられて咲いてしまう……程ではないけれど、誰も笑いかけられて嫌だとは思わないだろう。
「はい、あーん。君のために作ったサンドイッチ、美味しいかなぁ」
浮かべる笑顔は、小さなころから絶えず変わらない。
昔からコイツの作ってくれるビーストミートサンドは、そのまま俺の好物だ。
それを分かってて言うのだから本当に困ってしまう。
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