5: ◆.s5ziYqd8k[saga]
2015/08/27(木) 22:27:48.11 ID:hxdoE4+A0
仕事も色々あるもので、運ぶ物にしても食糧から武器、雑貨類まで様々だ。
今日の荷物はおそらく塩だろう。海から来た大量の甕となればそう思って間違いない。
「塩は、重いけど、さっ! このっ! へへ、城に入れるのは、楽しみだよなあ……!」
余裕が無いなら喋らなければいいものを。ただでさえたった二人で荷車を運んでいて、後ろから押しているというのに。
しかしまあ、剣を使いたい同僚にしてみれば、騎士のいる城は何度入っても楽しい場所なのだろう。
それと……もう一つ、別の目的もあるらしいが。
「なあ、今日は、居るのかよ……! あの子!」
毎度毎度、城に行くたびに聞かれるのだから何を言いたいかはすぐ分かる。
それも無理も無いことかもしれない。金の髪を揺らす見目麗しい少女が騎士装束に身を包み、門前に屹立する。
城門の美少女騎士、俺の耳に入るほど噂になっているんだ。男として見たくなるのも無理はない。
「いいよなあ、あんな美少女がいる騎士団だぜ? 俺も幼馴染になりたかったなあ」
こういう愚痴を受けるのも、いつものことだ。
幼馴染と言っても小さい頃から知ってるだけしかないのだが、そういう話ではないらしい。
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