過去ログ - モバP「駄目な男と」佐藤心「駄目な女と」
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17:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/28(金) 22:52:23.27 ID:69uGc5Zw0
そうやって心さんとの生活が同期や先輩にバレたんですが、姉って誤魔化したおかげでそこまで大きな問題にはならず、そいつには超美人の姉が居るって程度でした。何度も心さんを紹介してくれって言われましたが、全部断ってました。面倒ですし。

 そんなこんな大学生活をなんとなく満喫してたある日です。四回生になったそいつがその年の新歓コンパに参加してた時です。新入生が無理して酒飲んじゃったんですよ。飲ませてなんかないですよ、もちろん。

 で、案の定酔いつぶれちまったのを、そいつの友人が見てあの時のお前にそっくりだよなって話を振ってきたんです。まぁ、そいつにはその時の記憶はほとんどないので、ああこんなんだったのかって程度でしたが。
以下略



18:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/28(金) 22:53:06.00 ID:69uGc5Zw0
『これが姉貴じゃなくて、彼女とか女友達の家で、とかだったらお前完全にヒモだよなー』という言葉に。ちひろさんはすでにそいつをヒモ認定してたと思いますが、本人はその時言われるまでまったく思ってなかったんです。まさかヒモだったなんて。

 ええ……軽蔑するのは仕方ないと思います。俺だってどうかしてると思いますから、そんな奴。

 ですが、その言葉を聞いたそいつはあの高校受験の時のようにやる気を出し始めました。まず、心さんの家に行く頻度を徐々にですが減らしたんです。急に来なくなったそいつに心さんは不思議に思ってたみたいですが、就活がって言ったら追求はしてきませんでした。
以下略



19:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/28(金) 22:53:45.39 ID:69uGc5Zw0
なかなか内定が出なくて苦しんでたそいつにとって内定が出た事は非常に喜ばしかったことです。思わず心さんに報告に向かいそうになってましたが、心さん離れをするって決めてなんとか半年頑張ったのにここで会いに行ったら意味がないなんて思っちゃったんですよ。

 だから電話での報告だけにしときました。どこに内定が出たかは言わず、東京で就職するってだけ伝えて。あの時の心さんがどんな事考えてたかは分かりませんが、喜んでくれていたと思います。

 そんなこんなで大学も卒業して、上京する日でした。駅に行くと不貞腐れた美人が立ってたんです。『私に挨拶も無しに行くのか』って出会った頃くらいの目つきの悪さで言うんですからそれはもう怖かったです。
以下略



20:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/28(金) 22:54:47.66 ID:69uGc5Zw0
P「その後のそいつはヒモだった過去から逃れるように携帯を変え、地元とも連絡を絶って逃げるように生活してるらしいですよ」

P「こんなもんですね。長い割に面白くない話で申し訳ない」

 軽く頭を下げつつちひろさんを見やる。何か言いたげな雰囲気でマグカップをいじっているちひろさんがそこには居た。
以下略



21:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/28(金) 22:55:40.58 ID:69uGc5Zw0
心「ふざっけんなよ!」

 そんな時怒号と共に心さんが部屋に入ってきた。怒り狂っているのは火を見るより明らかだ。

心「私がどんな気持ちでお前と一緒に居たかわかってんのか! 勝手な憶測で私を語るんじゃねぇ!」
以下略



22:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/28(金) 22:56:25.64 ID:69uGc5Zw0
心「……」

 心さんはむすっとした表情でこちらをにらみつけている。逃げ出したくなってしまうが、そんなことをしたらこれは本気で殺されかねない。

P「えっと……聞いてました?」
以下略



23:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/28(金) 22:57:21.22 ID:69uGc5Zw0
心「だから、お前が私の事を女として見てくれないのはずっと前から知ってた」

心「だから、うちに来てごはん食べるだけの関係でいいやって思ってた。もし、Pに彼女出来たら諦めるつもりだった」

 心さんの口から衝撃的な事実が聞かされる。女としてって……。
以下略



24:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/28(金) 22:58:37.24 ID:69uGc5Zw0
心「でも簡単に見つかるとも思ってなかったから準備に二年もかかった。Pが芸能プロダクションに内定もらったって言ってたのは覚えてたから、東京の芸能プロダクションに片っ端から電話したり」

ちひろ「あっ……、もしかしてあの電話って心さんだったんですか……?」

心「1年前くらいなら、たぶん」
以下略



25:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/28(金) 22:59:54.41 ID:69uGc5Zw0
P「……じゃあアイドルやめときます?」

心「……」

 正直、目的を達成できたならばアイドルなんて不安定な職業にその歳で就いて欲しくはない、と思う気持ちと、心さんをプロデュースしてみたいと思う気持ちが半々。
以下略



26:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/28(金) 23:00:42.61 ID:69uGc5Zw0
P「心さんならトップアイドルになれると思います。なんてったって俺の憧れの人ですし!」

P「一緒にトップアイドル、目指しましょう!」

 心さんに手を差し出す。過去の俺ならこんな事出来なかったと思う。だが、ここで逃げたら男じゃない。
以下略



27:名無しNIPPER[sage saga]
2015/08/28(金) 23:01:32.32 ID:69uGc5Zw0
数年後

P「心さん! このライブ成功すれば名実共にトップアイドルですよ!」

心「しゅがーはぁとって呼べっての☆」
以下略



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