16: ◆4JIramcI2o[saga]
2015/08/29(土) 15:01:20.98 ID:qSZJ3aRD0
「ま、まじで美味い…」
「えっへん! 勿論ですよ」
「あ…ありがとう。いろは…さん」
「…ぁ」
突然背を向けられる。
な、なにかまずかったか。
ここからは彼女の表情が見えないが、
気のせいか肩が震えているように見えた。
「先輩」
「ん?」
「やっと呼んでくれましたね」
「そ、そうだったか?」
「ずっとお前とかでしか呼ばれてなかったです」
「す、すまん」
「でも」
「ん?」
「さんづけで呼ばれたことないですよ、昔から」
「え」
「ちゃんと呼び捨ててで呼んでください」
「え」
「ほら〜、早く。もうお弁当作ってあげませんよ?」
「くっ…」
「もうお見舞いも、きてあげません」
そんなキラキラした目で見つめないでくれ。
「い…」
「はい」
「いろは…」
「…」
彼女からの反応がない。
なんだ? なんか悪かったのか?
少し不安になりながらも待っていると突然彼女が振り返った。
「…はい! ごーかくです」
とびっきりの笑顔を浮かべていた。
頑張った甲斐があった…かな。
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