過去ログ - 新選組〜あるいは沖田総司の愛と冒険〜
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121:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/18(日) 00:00:29.07 ID:jk9APLDMO

俺が当てにしていたのは、ここに在勤していた当時、仕事の関係で付き合いのあった不動産業者だった。

一代で事業を成功させて財を築いた、地元では指折りの名士だ。市会議員も1期務めたことがある。
親子ほども年下の俺に何かと親切にしてくれたし、ホームパーティーにも招かれている。

もちろん「家族同然」というわけにはいかないが、太っ腹な人物で、懐に飛び込む窮鳥を追い返すようなまねはしないという期待は十分に持てた。


しかし11年前のことだから、存命中かどうかも分からない。でも事ここに至って、他に頼れそうな人間は思いつかない。


周囲を見渡し、少し古びた外観のカフェを見つけた。
入ってみると、朝の繁忙時間帯はピークを過ぎていて客はさほど多くなかった。

それでも俺は人目に付きにくい席を念入りに探し、コーヒーを頼んでトイレに立った。

トイレの手前に、うまい具合にコイン投入式の電話があり、電話帳も置いてある。
俺はコーヒーが来るのも待たずに電話機に歩み寄り、電話帳をめくった。



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