過去ログ - 新選組〜あるいは沖田総司の愛と冒険〜
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160:名無しNIPPER[saga]
2015/10/25(日) 22:46:50.78 ID:BjzfPPJeO

足元が砂利道に変わったのに気付かず、俺はバランスを崩して転んだ。手のひらを軽く擦りむいて血がにじんだ。

ズボンの埃をはたきながら立ち上がる俺の目の前を、タンブルウィードが嘲笑のような音を立てて転がっていく。


「もう逃げられんぞ」


すぐ後ろから聞こえてきた母国の言葉。俺は顔面を鉤で引っ張られたように振り返った。


5メートルと離れていない場所に「侍」がいた。

羽織袴姿で藁草履を履き、額から上を剃った頭に丁髷を載せている。
腰には大小の刀。そして右手にもう一本、朱塗りの鞘に入った刀を持っている。


「貴様の差料だ、受け取れ」


男は、茫然としている俺に右手の刀を放り投げ、自分は腰の大刀を抜いた。日差しが刀身に反射し、しばらく消えそうもない残像を俺の目に残した。



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