過去ログ - 新選組〜あるいは沖田総司の愛と冒険〜
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162:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/25(日) 23:09:00.34 ID:BjzfPPJeO

男は眉根に皺を寄せ、ありったけの軽蔑と憎悪を顔に表した。これほどにも憤怒をあらわにした表情を向けられるのは、生涯を通じて初めてだった。


「貴様、逃げたであろうが。この卑怯者め」


俺は侍の刀がいつ振り下ろされるかと震えながら正面を見据えていたが、胸中には不思議な後ろめたさが湧き上がっていた。

そうだ俺は逃げた、殺されるまいと思って。


だが、一人で太刀打ちしようもない相手から逃げてなぜ悪い?

俺がハラキリしなければならない理由は何なんだ!?


「我が刀の錆にするにも値しない奴。せめて最後くらいは意気地のあるところを見せて俺と戦え」


侍は背後を振り返って、砂利道に打ち捨てられていた刀を拾い上げ、尻餅をついたままでいる俺の腹の上に放った。



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