過去ログ - 新選組〜あるいは沖田総司の愛と冒険〜
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92:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/12(月) 00:57:53.90 ID:NeZ8MqDRO

タクシーは一台もない。やむなく近場のタクシー乗り場まで行こうと決め、エントランスの階段を下りて駐車場に足を踏み出したところ、こちらに後部を向けて止まっている黒いワンボックスカーが目に入った。

プライバシーガラスを嵌めたリアウインドーの奥で何かがうごめいている。嫌な予感がして、とっさに距離を取ろうとしたが間に合わなかった。
後部ドアが開き、紺色のジャージを来た屈強そうな男が5人飛び出してきた。

俺は囲まれた。ざっと見たところ、白人が2人にメスティーソが1人、黒人が2人。その中の、一番年かさに見える白人が英語で喋りだした。


「俺さんですね? お迎えに上がりました」

「あなたたちは?」

「総領事のところまでお送りします」


言葉遣いは丁寧だが、有無を言わさぬ圧力が込められている。
何より、俺を取り囲む5人が5人とも、これからどこかへ乱闘に出向くみたいな凶暴さを全身から発散していた。

それでも俺は、一応は儀礼じみた抵抗を試みた。


「だってあなた方は私の国の人間じゃないでしょ」

「私たちは俺さんをお届けするよう言いつかってるだけです。ご乗車ください」




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