過去ログ - 新選組〜あるいは沖田総司の愛と冒険〜
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96:名無しNIPPER[saga]
2015/10/13(火) 00:18:14.11 ID:fDjbuMnwO

……俺はしばらくの間、飼い主に置き去りにされた犬みたいに、ワンボックスカーが去った闇の方向を凝視していた。
とりあえず俺は、どこかに監禁されたり、重りを付けて太平洋に沈められたりはしなかった。


そして今。俺の背後には照明があるらしく、妙に明るい。車から降りた時、そこにあるものは一瞬だけ視界に映った。

俺は、視界に映ったものを頭の中で反芻してから、諦めのような覚悟が固まるまで待った。
そしてゆっくりと背後を振り向き、改めてその光景を確認した。


幅3メートルほどのタイル張りの通路が、闇の奥へと延びていた。その通路の両側に、動物のマスクを被りタキシードを着て蝶ネクタイを結んだ男が4人ずつ並び、向かい合って立っている。

8人全員が、左手首を右手で持つ姿勢で直立不動。皆、被っているマスクはそれぞれ違う。犬、馬、ライオン、ヤギ、牛、猿……


通路の表面は大理石を模したような乳白色に輝き、足を踏み出そうものならたちまち滑って転びはしないかと危ぶまれるほどだった。

こうした光景が、街路灯型の2本の照明によってまばゆいばかりに照らし出されていた。



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