過去ログ - 士郎「それで…誰も泣かずにすむのなら――」
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名無しNIPPER
[saga]
2016/02/01(月) 21:07:10.43 ID:mGd/Gvos0
繰り返される剣戟に終わりはないのだと悟る
既に敵は指を骨折し、あらゆる場所を斬られている
それでもこの敵は止まらない
この敵は決して自分からは止まらない
勝てぬと知って、なお挑み続けるその姿に
その姿は自分が憎み続けた過ちに他ならない
だというのに――
アーチャー「そこまでだ、消えろ――」
敵がが今まで防げなかった渾身の一撃
それは容易く弾かれ、左胸ががら空きになる
しかしその衝撃で敵の腕と足が折れたのがわかる
折れていない方の攻撃が来るも、自分ならば簡単に防げる
そして切り返せば彼は死に、自分の勝ちと――
士郎「間違いなんかじゃない!」
――まっすぐなその視線
士郎「――決して、間違いなんかじゃないんだから!!」
間違いじゃない、その言葉を聞き、敵を殺そうとした必殺の一撃が止まる
そして、自分の胸に刃物が突き刺さる
何故今の攻撃が止まってしまったのかはわからない
ただ一つわかっているのは――
士郎「俺の勝ちだ、アーチャー」
アーチャー「――ああ。そして私の敗北だ」
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