過去ログ - 女の子「パパ、なんで神社ではくしゅするの?」 父「はくしゅじゃないよ」
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84:名無しNIPPER[saga]
2015/09/09(水) 21:24:56.43 ID:8n0Z1lTd0

それから何時間かして、眠っていたぼくたちは村の青年団の人たちに助けられた

助けられた、と言うより、保護された。

台風の中、ぼくが居ない事に家族が気づいたときはもう外に出られる状況ではなかったらしい。

だから捜索活動が開始されたのは雨脚が弱まりだした深夜だった。

日が落ちたにもかかわらず、ぼくたちが迅速に発見されたのはわけがあった。

神社に続く道の入口の木に、ぼくの雨合羽がかかっていたらしい。

あの嵐の中、ぼくたちが助かったのは奇跡に近かった。

その台風がもたらしたものは、100年に一度の大災害だったという。

田んぼは浸水し、稲はほぼ全滅。

低地に作られた建物はほとんどが水没。

少女ちゃんが入院していた病院では逃げ遅れた人もいて人的被害が出たらしい。


ぼくたちが雨宿りしていた神社の社は、倒壊寸前だった。

ぼくが3日後に再びその神社を訪れた時には、すでに建物は崩れていた。

まるで、ぼくたちを守るために全ての力を使い果たしたかのように。


神社の正確な由来は、村の誰も知らなかった。

神社だったその場所に、あの女の子は二度と現れなかった。




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