過去ログ - 【Zガンダム×艦これ】雷「大尉、寝癖が」クワトロ「……これが、若さか」【その5】
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831: ◆jIEqZKD2vo[saga]
2016/04/23(土) 12:46:03.70 ID:QCQLYaYn0


ハマーン「……シャア! ふざけるのはそこまでにしてもらおう」

キャスバル「ふざける、とは?」

ハマーン「ミネバ様の臣下でありながら無礼だと言っているのだ! それに、今のミネバ様の言に何の間違いがある! 身の程をわきまえろ!」


アンジェロ「あの、女……っ!」ギリッ

雷「アンジェロくん、抑えて」


キャスバル「……私が『シャア・アズナブル』のままだったならそうかも知れんな。ザビ家主導の元に、というのも、旧ジオン公国の信奉者たちの事を思えば、正しい理屈なのだろう」



キャスバル「しかし」ズォォッ


ハマーン(っ!? な……なんだこの凄まじいプレッシャーは!?)

キャスバル「今の私は『キャスバル・ダイクン』だ。父の理想、理念を間違ったまま受け継ぎ、実行するような真似を許すわけには行かない。で、あるが故に、私はミネバ殿下とは対等の関係であり、それを示す為にも臣下の礼を取る訳にはいかん……そういう事です。理解していただけますか、ミネバ殿下?」

ミネバ「あ、うん…………シャアは、ひょっとして、私を憎んでいるのか? ザビ家は、お前に報いてやることがなかったから……本当なら、シャアがここに立っていたはずだから……そうなのか、シャア?」

キャスバル「いいえ。私がシャアとしてミネバ殿下に仕えていたこと、殿下に正しく育って欲しいと今も思っていること……そこに含むものはありません。一年戦争当時、ザビ家を憎み、その縁者を害したのは事実ですが……今ではそれも申し訳なく思っています。戦争という手段はどうあれ、不安定だったムンゾ共和国を治めるには、ジオン公国という専制国家へと国体を変えざるを得なかったでしょうから。それを成したザビ家の功績は正しいものだと思っています」

ミネバ「そ、そうか……良かった。ザビ家を害したと言ったが、私は父の顔も母の顔も写真でしか知らない。他の家族については尚更だ。だから、気にしないでくれ」

キャスバル「……ありがとうございます」

ハマーン「っ。ミネバ様…………だからと言って、いや、ならば尚更! お前はミネバ様に協力すべきだろう! お前がミネバ様の下にあるなら、ダイクン派の者たちも……」

キャスバル「そう、そのダイクン派が問題なのだよ、ハマーン・カーン」

ハマーン「何?」

キャスバル「ダイクン派の人間が主張するのはザビ家憎し、ザビ家排斥のその一点だけだ。私がミネバ殿下の下についたなら、暴走して私もろとも始末しようとするだろう。シャアを名乗っていた当時からその気配はあったのだからな。重要なのは……私とミネバ殿下、二人が対等であり、共に歩むという姿勢なのだ。その先にこそ、スペースノイドの未来はある……父、ジオンの理想とした世界の実現があると、私は信じる」

ハマーン「……そのような夢物語なぞ」

キャスバル「出来るさ」ニコッ

ハマーン「っ」キュンッ

キャスバル「それに、その為の交渉、会談だろう? ぜひ実り多いものにしたい。ミネバ殿下も、よろしくお願いします」

ミネバ「うむ! 皆には部屋を用意してあるので、アクシズ滞在の間、寛いでくれ! シャア、あとで会いに来てくれよ? たくさん、話したいことがある!」

キャスバル「ええ、喜んで。ハマーン、案内をお願いしても?」

ハマーン「…………承知した。こちらだ、来い」


ハマーン(シャア……あんな笑顔、私は見たことが………………いや、惑わされるな! 私は……私は、過去を捨てると決めた……その、はずだ……)

 


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