過去ログ - 真姫「かたわれアイスキャンディー」
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42:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/09(水) 16:47:58.40 ID:SLBdxrKw0


 絵里は手を止めて、今日はじめて衒いのない顔をのぞかせた。
 ばつのわるそうな上目遣いと、赤みの差した頬で。

以下略



43:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/09(水) 16:48:24.71 ID:SLBdxrKw0


「……とにかくね。私、それで学んだのよ」


以下略



44:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/09(水) 16:48:51.03 ID:SLBdxrKw0


「だからね、あなたにできることは、
 にこが選んできたウソに、
 誰よりもまじめにつきあっていくことなんじゃない?」
以下略



45:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/09(水) 16:49:17.38 ID:SLBdxrKw0


 私を気の済むまで撫でたあと、
 喉が乾いたのか、絵里が紅茶を飲もうとする。
 でもそのティーカップ、もうほとんど残ってない。
以下略



46:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/09(水) 16:49:43.72 ID:SLBdxrKw0


  ◆  ◆  ◆

 高層ビルの隙間を縫った日陰の裏道も絵里に教えてもらった。
以下略



47:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/09(水) 16:50:10.04 ID:SLBdxrKw0


 半袖姿のサラリーマンや運動部の汗くさいバッグの込み合う車内を抜けて、
 ここでも少なくない浴衣姿や団扇のあおぐ腕をすり抜けて、
 地上に出るなり撃ち付けた三時過ぎの炎天下をよけるように人の少ない方へ歩いた、
以下略



48:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/09(水) 16:50:36.35 ID:SLBdxrKw0


 もっと駅から離れた方へ坂道を上っていく。
 切り通しに沿って、さらに上へ。
 蝉の鳴き声がじりじり響く。
以下略



49:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/09(水) 16:51:02.66 ID:SLBdxrKw0


 下りてくる、
 おりてくる、
 ちっちゃいけどぴょこぴょこ揺れてる髪、
以下略



50:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/09(水) 16:51:29.01 ID:SLBdxrKw0


 床に投げ出されたバッグから、財布とライターとお線香の箱がこぼれ出てた。
 投げ出された脚、傷はないか、もしあったらすぐ手当てしないと。
 なのに私は動けない。
以下略



51:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/09(水) 16:51:55.33 ID:SLBdxrKw0



  ◆  ◆  ◆

以下略



52:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/09(水) 16:52:21.65 ID:SLBdxrKw0


 駅までの道程が長すぎて宇宙まで続きそうだった。
 月の裏まで飛べたら、気の利いた言葉も見つかるのかな。
 でもほら、もうさっきの信号機。
以下略



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