2:名無しNIPPER[saga]
2015/09/12(土) 11:47:31.49 ID:NXG886aPo
「たっだいまー♪」
そんな一介の犬である僕にだって、人並みの悩みはある。
「えへへー。Pさんにいっぱい褒められちゃったよー、わんこー♪」
マンションへ帰ってくるなり、鞄を放り出して床に転がる。
この人こそが僕のご主人様、聖來だ。
僕は自分がどうやって生まれたのかとんと覚えていない。
ただ記憶の中の一番底にある笑顔は聖來のものだった。
彼女が毎日のようにセイラ服なる物を来ていたのはぼんやりと覚えている。
そういえば最近あの服を見ないけど、着ないんだろうか?
後になって漏れ聞いた話によれば、仔犬の頃に知り合いから貰われてやって来たらしい。
親代わりに世話を焼いてくれた聖來に、僕は精一杯恩を返すつもりでいる。
「ファンの人もいっぱい集まってくれたし、あー、頑張って良かったー……」
聖來が大きく伸びをして息をつく。
そう、聖來はアイドルなのだ。
最初アイドルというのがどんな物か知らなかったが、見ている内に何となくだが理解はした。
どうやら自身の実力で世界中の人を服従させるのが使命らしい。
僕のご主人にぴったりの仕事だ。
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