7:名無しNIPPER[saga]
2015/09/12(土) 13:38:54.28 ID:NXG886aPo
「――ごめんごめん。はいこれ」
「へー、これが? 見た目は前に流行ったのと変わってないね」
「性能はグンと良くなってる……らしいよ。まぁそれを試すんだけどさ」
会話を遮るようにドアが開いた。
何やら忘れ物をしたらしい凛さんが、聖來に万歩計のような物を手渡す。
受け取ったそれを聖來は物珍しげに眺め回していた。
「優ちゃんと言うかアッキーはもう試したんだっけ?」
「うん。物凄くイヤがってロクに鳴こうとしなかったみたいだけど」
……ああ、アレが件の『ワンリンガル』か。
確か、聖來が出ている動物番組の企画の一つだった筈だ。
アイドルのペットで試して信頼関係を確かめてみよう、と。
撮影前のお試しで回って来ているようだ。
『ハナコさんも試したんだ』
『あぁ、まぁテキトーにね。そこそこ精度良いよ、アレ』
『へー、やっぱ人間ってスゴイや』
『この分だと遠くない内にお喋り出来るようになるかもねぇ』
『聖來ともっとお話してみたいな』
伝えたい事はちゃんと伝えないと。
聖來たち二人を見ていると、一層そういう考えになってしまう。
人間同士のこういう機械も作ってみたら良いのに。
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