過去ログ - 櫻子「みんなで作る光のパズル」/向日葵「葉桜の季節」
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26:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/13(日) 19:57:26.51 ID:28Y7hCbSo
電車を降りて駅を出て、自宅までの道を歩く。一応周囲に人がいないのを確認してから、隣を歩く櫻子に半歩近づいて話してみた。


「私たちのこと……みんなは、どう思ってるんでしょうね」

「どうって?」

「いえ……同じ中学を卒業しただけの二人って思われてるなら、ちょっと考えを改めないとって……」

「え、どゆこと?」

「だ、だからその……櫻子にぐいぐい来る女の子がこの先現れてしまうかもしれませんから、ただの友達同士じゃないんだってところを見せる……というか」


自分ではわかりやすく言っているつもりなのに、櫻子はばかみたいにぽかんとしている。以前よりも勉強ができるようになったからといって、勘の鈍さまで養われるわけではないのか……そう思った私は、いっそストレートに伝えてしまおうと勇気を奮った。


「わ、私たちの関係を……おおやけに付き合ってることにしちゃってもいいんじゃない? ってことですわよ」

「…………」


せっかくまじまじと目を見てこんな恥ずかしいセリフを言ったのに、櫻子はまだぽかんとしている。それどころか私も予想しなかったことを意外そうに言ってきた。


「え、私たちが付き合ってることって……みんなまだ知らないの?」

「はぁ……!? そりゃあそうでしょう、言ってませんもの!」

「うそー!? 私もうオープンに知られてるもんだとばっかり!」

「そんなわけないじゃない……! 確かに付き合いが長いことくらいはもう皆も知ってるかもしれませんけど、誰もそういう関係だなんて思ってませんわよ!」


いったいどんな思考手順を踏んでその結論に至ったのかはわからないが、櫻子は大きく驚愕していた。思わず呆れてしまう。



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