23:名無しNIPPER[saga]
2015/09/14(月) 22:39:49.70 ID:7ZjjCSU9o
『ウサミンパワー(♂)』
二階に上がるとすぐにブルーの札のついた部屋が真向かいにある。
やや殺風景というか、個人の部屋にしては物が少ない。まぁ、この部屋の存在自体がだれかさんの「逃げ場」であることにも関係あるのだが、それは今はおいておく。
タンスから布団を引っ張り出してベッドに敷く。
そして次が本番、この爆睡サンタをなんとかして二階まで持っていかなければならない。
俺にありし日の若さと力を貸してくれウサミン。
完全に脱力した人間ほど運びにくいものはそうない。
腕の中で完全に伸びているジャージサンタを見てそう思う。
階段一歩一歩を踏みしめる脚が重い。
膝が軋むような重み。……大丈夫、まだだ、まだいけるはずだ。
だからこそ、階段を登り切った時にある種の達成感を感じた。
「やりましたねぇ! お兄さん!」
「あぁ!」
『いぇい!』
パチンと小気味良い音が響いた。
俺に抱かれたまま瞳をぱっちりと開いていたサンタとハイタッチを交わす。
多分生まれて初めて年下の女性に拳骨を落としたと思う。
起きてるなら運ばせんな!
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