53:名無しNIPPER[saga]
2015/09/25(金) 15:22:03.27 ID:570mawCCo
@拾ってください
学校からの帰り道、道路脇に大きなダンボールがあった。
なんだろうと見てみると、中には菫と『拾ってください』と書かれた紙が入っていた。
捨て菫だ。
うちにおいでよ、と拾って帰ったところ、玄関先でお母さんに「自分で面倒みれないんだから、元の場所に返してきなさい」と言われた。
ちゃんと面倒みるから! こんなに可愛いくて、シャープシュートだってできるんだよ! 返すなんてやだよ!
僕がそう反論しても、「シャープシュートはきちんと躾けなきゃできないのよ。あなたにそれができるの?」と渋面を崩さない。
そんなことない。菫はできるよ! シャープシュートできるよ!
言いながら菫にシャープシュートをさせようとしたが、菫は首を傾げているばかりだった。
菫、シャープシュートだよ! できなきゃ捨てられちゃうんだよ!?
泣きながら促しても菫はわからない様子。
そうこうしているうちにお母さんは溜め息をつきながら家の中に戻ってしまった。
家にも入れず、かと言って菫を返しにも行けず泣いていると、お父さんが家の中から顔を覗かせた。
お父さんは「お母さんは、お前に命に無責任になってほしくないだけなんだよ」と言い、僕が頷くと、「一ヶ月だけ時間をもらったよ。その間にちゃんと面倒をみて、シャープシュートを教え込めたら、お母さんも反対しないってさ」と微笑んだ。
それから、僕は必死に面倒をみて、シャープシュートを教え込んだ。
一ヶ月後、菫はシャープシュートを会得し、お母さんは「もう反対しないわ」と微笑み、二条泉はシャープシュートされた。
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