過去ログ - 【艦これ】三日月「甘えられない理由」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/09/20(日) 21:19:43.43 ID:sJe9DHQQo
相も変わらず大雨の叩きつける音が反響する無人の建物。
すっかりと風呂道具と寝間着の手配に意識を持って行かれた三日月はまたしばらく提督の私室と執務室とを行き来した。
用意を終えると、執務机に置いた苦い純ココアの存在はすっかりと意識の外だ。
今あるのは大好きな人の帰りが待ち遠しいという感情ばかりで、自然とここ数時間の定位置である窓辺に立つ。
三日月(今日に出た事務書類は妖精さんと回したから、後は幾つか判を待つ物が残っているだけ)
三日月(私室も暖房をつけてお布団を敷き終えましたし)
三日月(個人浴室のお湯もとっくに張り終えています)
三日月「これで準備もみんなおしまい。ええと今は何時でしたっけ」
三日月(11時23分。確かここを出たのが早朝の四時ごろですから……)
三日月「移動と会議ばかりで相当お疲れでしょうね。お出迎えして差し上げたいですが……ぁ」
三日月「ふあ……ぁふ」
三日月(でも、わたしも限界。さすがに12時を過ぎたら寝ないと)
三日月(司令官に余計なお説教をさせるわけにいかないし)
涙の浮いた瞳でじっと窓の向こうに連なる山を見つめる。
三日月(あの山道を抜ける車があれば十中八九、それが送迎車のはず。見逃さないようにちゃんと窓の外を――)
三日月「――――!」
三日月(光が動いてる! 雨で煙っていて良く見えないけど、確かに車!)
三日月「傘、っとタオル。あと懐炉も持って行きましょう。玄関でお待ちしないと!」
それまでの静止が嘘のように三日月は慌ただしく部屋を飛び出した。
ぬるくなり始めたマグカップを置いて、駆け足の音が閉じられた執務室を遠ざかる。
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