過去ログ - 鳥海「月が綺麗ですね」 / 木曾「砂浜の落書きだ」【艦これ】
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2: ◆xedeaV4uNo[saga]
2015/09/22(火) 12:47:05.34 ID:DIns0e8w0



差し込んできた青い月光が司令官さんにかかる。

見慣れたはずの顔は私だけを真っ直ぐに見つめていた。

時間の止まったような部屋の中は自分の鼓動さえ外に漏れてるような気になるほどの静寂に包まれている。

伝えられた言葉はいつもとは違う重さと真剣さを含んでいて、それなのに上手くそれを受け止められなくて。

「それは! それも……何かの任務でしょうか?」

処理できない頭が意味を深く考えられないまま答えてしまう。考えなしの失言に気づけたのは司令官さんが肩を落としたから。

その時の顔は言い表すなら消沈、落胆とか失望とかそんなよくない言葉が当てはまってしまう。

「任務ならいいのか?」

それでも短く聞き返してきた時、司令官さんの顔からはそういう表情は消えていた。

だからこそ思った。この答えはすごく大事なんだって。

「どうなんだ、鳥海」

「――っ」

お願い、声を出して。

そうしないと私は司令官さんに何も伝えられないまま台無しにしてしまう。

今まで私は何をやってきたの?

私たちが積み上げてきたのが砂の城でないのなら。

どうか、私の気持ちを。






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