過去ログ - 鳥海「月が綺麗ですね」 / 木曾「砂浜の落書きだ」【艦これ】
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210: ◆xedeaV4uNo[saga]
2015/11/02(月) 23:46:00.41 ID:DqDWCbKL0



「月が綺麗ですね」

「死んでも構わない」

「司令官さんったら……定型文ですよ。それに縁起も悪いです」

「でも俺たちにはそれが一番だ」

「先に死なせたりなんかしませんから」

「俺はできれば看取ってもらいたいんだけどな」

「約束なら、できませんよ」

――もう迷わない。

この人を全て受け入れて進んでいく。

もっと先に、もっと深く、行けるところまで行ってみたい。

手が差し出される。遠くに行ってしまわないよう掴み続けようとしていた手が。

願うばかりで、その手に満足に触ってこなかったのに気づいてしまう。

でも、これからは……。

人が誰かを求めるのは、この暖かさを知ってるからなのかもしれない。

それは艦娘である私たちも変わらないのかも。

「私にも……暖かさはあるのでしょうか?」

「当たり前じゃないか」

「うれしいです」

こんな時にどうするかは知って――ううん、自然とそうしたくなった。

司令官さんの背中に手を回して、そのまま二人でベッドに倒れ込む。

体をくっつけたまま耳元で囁く。

「あの、私を……もらってください」

高揚感に身を委ねて、熱に誘われるままに。

嬉しいことも悲しいことも、楽しいことも辛いことも全て司令官さんと一緒に。

あなたは私にたくさんを教えてくれました。

だから願わせてください。

これからもあなたと。

いつか私たちを、死が分かつまで。






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