過去ログ - 妹「お願いだから死なないで」
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15:名無しNIPPER[saga]
2015/09/24(木) 16:49:07.24 ID:VB0G/KlUo

―――

「ほら、起きなさいよ掃村。もう放課後よ?」

 屋上の変わらず汚れたコンクリートの上、
時間が経ち太陽が傾いた所為でいつのまにか
僕が居る場所は影になっていて、
高いところの為に時折吹く強い風邪と合わさって
まるで縮こまるネコの様に寝ていた僕はそんな台詞で目を覚ました。

「ん……。あと五分」
「そんな定型句はいらないから、早く起きなさいよ。
 あと少しで完全下校時刻過ぎて屋上も鍵かけられちゃうわよ?」
「……うぃっす」

 お決まり。
王道とも言える言葉の応酬をこなしてから僕は起き上がる。
硬いコンクリートで長時間寝たおかげで全身が軋むように痛むが
それは若さでカバーをする方向性で。

「おはよう掃村」
「……おはよう大神」

 欠伸を殺しながら、髪に付いた小さな塵を払い。
周囲をぐるりと見渡してみると、
運動部の練習も終わり本格的に学校から人が居なくなってるのが見て取れる。
なるほど、大神が僕を起こしてくれなければ危うく翌朝まで
屋上に僕は締め出されるという事にマジでなっていたかもしれない。

「状況確認はできたかしら?」
「えっと、まぁ、うん。できたけど」
「けど?」
「大神がなんでここに居るのかがわからない」
「まだ寝ぼけてる? 私、あなたを起こしたんだけど」
「なんで起こしたんだと聞いてるんだよ。
 いや、屋上に放置されたかった訳じゃないけど
 こんな時間までなにを校内でしてたのか気になって」
「え? えっと、それは、まぁ色々よ」
「色々?」
「そう色々」
「そっか、色々やってたなら仕方ないか」
「そういう事よ」



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