過去ログ - 妹「お願いだから死なないで」
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16:名無しNIPPER[saga]
2015/09/24(木) 16:53:15.62 ID:VB0G/KlUo

 ふむ。
ぶっちゃけ全くどういう事かわからないのだけれど、
しかし大神。大神郁瀬は僕のクラスの副委員長さんなので
色々と言ったらそりゃ色々あったりするのだろうと勝手に解釈させてもらう。
途中退場したまま戻ってこないし、鞄も靴も置きっぱなしなのだから
そりゃ少し考えてみればまだ校内に居るだろうし
面倒見のいい大神が僕をわざわざ起こしに来てくれた事も頷ける。

「じゃあ行くわよ」
「わかった。今行く」

 僕は差し出された大神の小さな手を掴んで
まだ降ろしたままだった腰を持ち上げる。
いや、しかし寝ているところをクラスメートの女子に起こされると言うシチュエーションは
中々嬉しいというか少しばかし喜ばしい場面だよなぁ。
屋上という場所とか、夕方という時間とか、色々テンプレ通りではないけれど。

 とかなんとか少し年相応の事を考えてみたはいいけれど、
実際のところ僕の心境はどうなのかと言えば
至って平静というか平坦ですらあった。
大神郁瀬はどちらかと言えば起伏に乏しくはあるものの
総合的に言えば十分可愛い女の子であることに間違いはない。
ないのだけれど。うむ、どうにもときめきという感じは僕には生じない。

「あぁ、下駄箱はもう閉まってるから
 靴を取って正面玄関から帰ってね」

 使用頻度が低く、
且つ清掃範囲から外れている為に埃の溜まった階段を下りていると
大神はふといま思い出したかのようにそういった。
“帰ってね”と、まるで他人事のように言い切った。
教師だったらともかく、同じ学園の生徒であるのだから
この場合はそんななげっぱに発する場面ではないと思うのだけれど。

 “一緒に帰ろう”みたいな言葉が飛んでくる事は流石に無くても
“早く帰らなくちゃ”的なそんな物言いが生徒の一般な反応ではないのだろうか。
まして比較的優等生である彼女のこと、門限とか諸々。
副委員長といっても、生徒会役員ではないのだし
この後も学校に居残らなくてはいけないような
用事などありはしないと思うのだけれど。


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