過去ログ - 妹「お願いだから死なないで」
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17:名無しNIPPER[saga]
2015/09/24(木) 16:58:24.71 ID:VB0G/KlUo

 うん、まぁいい。
考えに耽るのはあまり得意ではないし、
いくら変に思ったところで僕はそれを口にすることはなく
言われたとおりに靴を持って正面玄関から帰路に着くだけ……。

「しまった、僕教室に鞄置きっぱなしだった」

 さっき大神が僕を探しに来た理由みたいな思考で
置きっぱなしの鞄と靴を例に挙げておきながら
すっかり忘却していた。
もう下駄箱の目の前だっていうのに
また三階の教室まで行って帰ってこなくてはいけないのか。

「鞄? 別に明日でもいいじゃない」
「副委員長の癖にアバウトな発言だね。
 まぁ授業を受けるには全部置いてってるから問題ないけど
 そういや僕今日一日屋上で寝てた訳だから手付かずの弁当とか鞄に入ってるんだよ、
 この季節に弁当を一日放置は怖すぎる」

 それに大量の私物も問題だ。
あまり手から離しておきたくないし、
それに毎朝今日は何を持っていこうかと重さと大きさと重要度等を判別しながら
鞄に私物を詰め込むのは僕の日課兼趣味なのだ、ここは譲れない。

 僕は軽い調子で放置を推そうとする大神の意見と
自身の趣味趣向プラス防犯意識のどちらを優先するか一秒強悩んでから、
大神を残して小走りで先程降りてきた階段を上って教室に向かった。
その際後方で大神がなにかしらを言った気がしたが、
僕の耳には生憎と聞こえることは無かった。

「……あったあった」

 三階の廊下、
並んだ教室の一番奥にある突き当りにある
夕暮れの太陽に橙に照らされた誰も居ない教室で
僕は自分の鞄が自分の机に変わらずぶら下がってるのを見つけて
微かにあった不安を安堵に変えながら呟き、
脇のフックにかかったそれに手を伸ばした。

「やぁ、掃村」
「っ!?」

 手を伸ばし、鞄の取っ手部分に手が触れたと
ほぼ同時に背後から突然かけられた声。
反射的に身体があからさまに竦み驚きを表現する。
擬音で表すならびくって感じ。エクスクラメーションマーク三つくらい頭上にでてる気がする。
スネーク見つけた時の敵兵三倍だ。尋常じゃない。


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