過去ログ - 妹「お願いだから死なないで」
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46: ◆7SHIicilOU[saga]
2015/12/16(水) 21:47:27.31 ID:4P983heso

―――

「いや、知らねぇけどさ」

 右の頬を叩かれたら右の頬を差し出せとは有名な、
有名過ぎて今更モノローグの中で引き合いに出すことすら面倒ではあるけれど。
まぁ兎角そんな言葉がある。もちろん僕も以前より知ってる。
けど、流石にあれは無理。いってぇ。流石にあの威力の張り手を食らったら
キリストだって『やめろ!』と声を大にする。
まして一般人たる僕の事、あまりの衝撃に気が付いたら五時間目をボイコットして屋上に逃げていた。

「お前が悪いんじゃねぇの、それ」

 そして今日も今日とて後追と遭遇したのが五分前。
相変わらず制服が汚れることも意に介さず空を見上げていたので、
これ幸いと僕は先程教室で起こったことを包み隠さず話してみたのだけれど、
返ってきたのはそんな蓮っ葉な言葉だった。

「そうかな? 僕は僕の非が今一見当たらないんだけど」
「そりゃそうだろ。てめぇの非なんて大体後頭部についてるもんだ。
 他人にばっか目に付くようにできてんだよ」

 成程正しい。

「じゃあ聞くけれど、後追には僕の非が見えてるのかい?」

 納得ついでに聞いてみる。

「お前、ギャルゲーやったことあるか?」
「はい?」

 滅茶苦茶場に不釣り合いな単語がまろびでてきたぞ。
なんだ、スタンド攻撃か? あるいはクルミか? タイムリープでも起きたのか?

「……いや、まぁ多少はあるけど」
「ときメモとかやったことあるか?」

 なんだ、なんの関係があるんだろうか。
わからん、わからんぞぉ。

「PSPの5はやったことあるよ。不良の娘を狙ってた筈なのに
 気が付いたら木の前には表紙の彼女がいてぶったまげた覚えがある」
「なら話が早い。ときメモの爆弾ってあるだろ。アレだ」

 ……なんのこっちゃわからん。

「なんのこっちゃわからない」

 思ったままの事を口にしてみた。
けれど、後追はこちらを一瞥してなんというか、
「ふへ」という感じの人を小馬鹿にした表情をして
口も目も閉じてしまった。爆弾、爆弾ねぇ……。


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