過去ログ - 佐藤心「駄目な女と」モバP「駄目な男と」
1- 20
14:名無しNIPPER[sage saga]
2015/09/25(金) 03:05:04.29 ID:7paXrcb70
家に連れ帰ってから男の子の服を緩めたり、水を飲ませたり、背中をさすったりと介抱をしました。男の子は落ち着いたのか、その子のベッドで静かに寝息を立て始めました。可愛い寝顔を眺めながら、ふとその子にいたずら心が芽生えます。今ならキスしてもばれないんじゃないかと。しかし、いざ顔を近づけるとあまりの恥ずかしさに結局実行は出来ませんでした。

それ以降も男の子とその子の関係は変わる事はありません。男の子はその子の家に晩ご飯を食べに来て、夜になると家に帰る。高校時代と変わったところは、男の子が22時前には帰っていたのが、日によっては終電まで居るというくらいです。

仕事で嫌な事があっても男の子が居るから頑張れる、そう思って働き始めて四年目の事です。段々と男の子が家に来る頻度が減っていたのです。毎日来ていたのが、平日だけになり、だんだんと週に1回、月に1回と。その子は気になって男の子に尋ねました。どうして来なくなったのかと。すると男の子は顔をそむけながら『就活が忙しくて』とだけ言いました。その子は嘘だと見抜いてはいたのですが、やはり臆病なままなのでただ一言『そっか』としか言えませんでした。

男の子と会えなくなっていた10月の事です。男の子から電話が来ました。とっても嬉しそうな声で『東京の芸能プロダクションに内定が出ました! やっと、やっと内定が出ました!』と。あんなに嬉しそうな声は長年一緒だったその子も聞いた事がありませんでした。まだ自分の知らない男の子の面に複雑な思いのまま、でもこれでまた会いに来てくれると思ったその子は男の子の内定を祝福しました。

ですが、男の子はそれ以降もその子に会いに来てくれる事はありませんでした。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
30Res/24.42 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice