過去ログ - 佐藤心「駄目な女と」モバP「駄目な男と」
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名無しNIPPER
[sage saga]
2015/09/25(金) 03:01:15.99 ID:7paXrcb70
その子も男の子と話が出来るならしたかったのですが、自分の姿があまりにも酷いです。何故かはわかりませんが、そんな姿の自分を男の子に見せたくなかったのです。ですが、男の子の目がいつもと違い、その子には助けを求めているように見えたのです。
ちょっとした葛藤はありましたが、そんな目をしている男の子を放っては居られないその子は近くの公園で話をする事にしました。内容は男の子の学校へ対する愚痴がメインでした。しかも偶然な事にその子が普段抱いている愚痴とほとんど同じものでした。
その子はこう思ったのです。ああ、こいつも私と同じで学校がつまらないんだな、と。
だらだらと惰性で学校に行くのはとても辛い事です。それはその子にもよく分かっていることでした。その子は男の子へのアドバイスとして『無理して学校なんか行かなくてもいい』、そう言うつもりでした。しかし、実際に口から出た言葉はまったく違ったものでした。
その子は男の子を自分が通っている高校へ誘ったのです。自分は辞める気でいた高校へ。
たった1年かも知れませんが、その子は男の子と一緒に学校へ通ってみたくなったのです。男の子と会う数分前までは退学するにはどうすれば、と考えながら走っていた自分の口から出た言葉とは思えませんでした。その日、その子は男の子に『待ってる』とだけ伝え、その場を後にしました。後日思い出して顔から火が出そうになったとか。
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