過去ログ - ?「咲が好きなのは私!」咲「ふえ?」
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以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[sage]
2016/01/08(金) 01:50:01.89 ID:sje/R7fvO
「あっ、起きてきたんですかネリー」
和室のすぐ外の板張りの廊下に見慣れた顔がありました。ネリー・ヴィルサラーゼ。我らが臨海が誇る留学生……そして、咲さんにとって最も特別な相手。
「ミョンファ? それにサキも……何かしにいくの?」
寝ぼけ眼をこするネリーの姿を目に、私は、自分の役目の終わりを悟りました。ここからは……彼女の番です。
「咲さんがお雑煮とかを作るんですけど……私は見送りです」
隣に立つ咲さんが「えっ」と漏らして顔をこちらに向けました。話が違う。そう言いたげな顔。
「あっ、ならネリーの出番だね。修行イベント発生!」
お馴染みの赤と白の民族衣装めいた衣服の余る袖で手を隠したままネリーが腕を突き上げる。嬉々としていた。はた目にも。
「お買い物で疲れちゃったので和室で休んでますね」
疲れなど、全く感じていない。他の人の目にもそうは見えないだろう。とはいえ、そもそも疲労困憊した様子を今までに見せた事がないから、強ち怪しまれるばかりでもないだろう。怪しまれたところで大して困る訳でもない。
「お買い物、付き合ってくれてありがとうございました。お疲れ様です」
「どういたしまして。じゃ、後は任せますねネリー」
「……わかった。またね、ミョンファ」
踵を回らせて来た道を引き返す。
ネリーと咲さんが調理する部屋に並んで歩いていくのを密かに首をねじった視界の端で捉え、そうしてから前を向く。
歩きながら、考える。
ものごとは、収まりのよいものが好ましい。私の持論だ。
数字を前にしていると、とても落ち着いた気持ちになれる……ものごとが収まるべきところに収まっていくような。それが数学を好む理由のひとつ。
3という数字。恋愛事においてそれは……収まりが悪い。
ものごとには収まるべきところがある……収まりの悪いものは好きではありません。だから、私にとってこの選択は合理的な選択でした。
けれど。
和室に入る直前、我知らずため息がこぼれました。
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