13:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 03:55:37.69 ID:Csg2FCKN0
電車に揺られ、乗り換えて。
そしてまた電車に揺られること数分。
欲望が溢れる街、東京…… なんとなく言ってみたかっただけである。
山手線に乗り換えて新宿で下車、東口を出て某書店へ。
別に書店に行くだけならここまで来る必要などなかったわけであるが、用もなく暇なので、どうせならぶらぶらと都会をほっつき歩こうという算段のもとやって来た。
夏は終わりに近付くが…… 気温はまだまだ高い。
じりじりと焼かれるような暑さを孕んだコンクリートジャングル。
緑もなく、高い建物に風は遮られ、逃げ場をなくした熱は延々とうごめき続ける……
そんな灼熱地獄から逃げるようにして書店へ入った。
天国。
書店へ入ると冷風が俺を出迎えてくれる。
長時間いると肌寒いとさえ思えるほどの冷房。
汗ばんだ体が一気に冷却され、気分はさながら天国にいるようだ。
体に張り付いたTシャツも次第に乾いていく。
そうして目的の漫画を探しにふらふらとさ迷い歩くこと数分。
さすがは大都会の書店…… と言えるような品揃えで、しかもその状態が書のジャンルごと何階にも渡って続いているのだから驚きだ。
店内の表示に従って漫画のフロアを目指し、目的の作品を見つけ出す。
あったあった―― 作品を手に取りレジへ。
購入して、ついでに店内を散策。
書の海に溺れる…… まるで図書館みたいな書店だ。
実用書や啓発本、専門書や海外文学の本まで、様々な情報が目まぐるしく交差する。
平日の昼間だというのに店内は多くの客で賑わっていた。
老若男女、様々な人間。
皆何かしらの目的があって日々を生きている。そのはずだ。
それなのに―― 俺は。
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