過去ログ - 俺ニート、悪魔の手下になる。
1- 20
43:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 06:05:33.33 ID:EwL7hHPK0


「よくぞ聞いてくれた」

 憂慮状態の俺には目もくれず、玲子は胸を張って声を張り上げる。

「確かに一筋縄にはいかないだろう、しかし我々にはできる―― そう、そのために設立したのがここ、『代行サービス赤塚』だ!!」

 代行サービス赤塚……!?

「ははっ! 驚いて声も上げられないか人間よ。無理もない、エリート中のエリート、智将と呼ばれた悪魔将軍の前にあっては――」
「いや、何ですかその胡散臭い組織は」
「彩音、説明を頼む」
「あんたが説明しろよ智将」
「はい玲子様―― 代行サービス赤塚、それは人間のために私たち悪魔が雑務その他、様々なやっかいご…… いえ、仕事を代わりとなって受け持つサービスでございます」
「厄介事って言おうとしましたよね!? それに『代行サービス』なんて気取った名前にしてますけど、それただのパシリっていうか何でも屋じゃないですか!」
「そうとも言います」
「そうとしか言わないだろ!」

 何だよ、画期的な案があるのかと思えばただの何でも屋じゃないか…… 本当に大丈夫なのかこの人たち…… いや、悪魔。

「人間のために我々が厄介事を解決し、それによってイメージアップを図るという超画期的な作戦だ!」
「厄介事認めやがった!?」

 そんなこと…… どれだけ地道な作戦なんだ。

「人間どもが自身では解決できない悩みを我々に依頼し、その依頼を我々がスパッと解決。そうして『さすが悪魔様! 素敵!』となって作戦成功だ!」
「見知らぬ土地でこんなことよくできましたね……」
「褒めても何も出んぞ! はっはっはっ!」
「いや、呆れているんですが」
「私の手腕をもってすればお安い御用よ! 主に彩音が銀行から融資を受けて、彩音が起業して、そして彩音が市政へ届を出し、税金やら何やらも彩音が会計事務所に――」
「全部部下任せじゃねぇか!」
「彩音はこう見えてその筋に精通している。悪魔軍一等特技軍曹で私の優秀な部下だからな!」
「もう、玲子様ったら…… 照れちゃいます」
「はっはっはっ! かわいいなあ彩音は!」

 ダメだこの悪魔早くなんとかしないと。






<<前のレス[*]次のレス[#]>>
58Res/83.62 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice