7:名無しNIPPER[saga]
2015/09/30(水) 03:36:11.90 ID:Csg2FCKN0
職業に貴賎なし―― そんな言葉がある。
確かにその通りかもしれない。
どんな職業であっても誰かしらそれを必要としていて、それを担ってくれる人がいるからこそ社会は成り立つ。世界は回る。
しかしこんなクズ人間に成り果てると、それすら上から目線で嘲笑うようになるのだ。
決してそのようにできる立場にはいないはずなのに。
毎日毎日満員電車に揺られるくたびれたサラリーマンも、工事現場にずっと立っている警備員のおっちゃんも、どうでもいい酔っ払った人間のくだらない愚痴を親身になって聞いてあげているねーちゃんも…… 皆誰かしらが必要としている人間なのだ。
それなのに俺は、そんな人たちを観客席で嘲笑っていたのだ。
自分だけは土俵に立つことを拒んで。
現実からは目を逸らし、全て社会のせいにして、他者を嘲笑う。
俺は全く生きる価値のない人間だ。
一層のこと死んでしまった方が世界のためである―― しかし、臆病な俺は死ぬ勇気さえなかった。
まだどこかで可能性を信じている、信じたいのかもしれない…… なんて憐れな男だろうか。
そして時間は待ってくれない―― 時は金なり。
いつの間にか20歳半ばを迎え、あっという間に30になってしまうことだろう。
それを分かっていて「まだ間に合う」と言い聞かせ現実逃避を続けるのである。
両親も若くない…… いつまでも今のような生活を続けていけるわけがない。
分かっている…… 痛いくらいに。
唯一の救いは長男が家庭を築き、そして子供もできたこと。
妹も末っ子であるがしっかりしていて、世渡り上手の片鱗を既にチラつかせていたからなんとか上手くやっていくだろう。
そんな中俺は家族にとっての悩みの種、重い足枷となっているわけで。
両親はこんな俺をどう思っているだろうか。
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