過去ログ - 女勇者「勇者よりも、お姫様になりたかった」
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2: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/09/30(水) 19:25:25.67 ID:Kfzyy5RB0
城内を行き交う淑女たちの声は明るい。
今日のパーティーの為にした目一杯のお洒落は、彼女らの心まで装飾する。

令嬢「あら勇者様、ご機嫌よう」

勇者「ご機嫌よう」

すれ違う人達に挨拶されるのは今日の主役。
この世界を救う為に日夜戦い続ける少女、勇者。

今日はこの勇者を労う為のパーティーが開かれるのである。

令嬢「素敵なお召し物ですわ、勇者様」

勇者「あぁ、これ? デザイナーのことはよくわからないけど、家の者が特注してくれたんです」

令嬢「勇者様の凛々しさが際立つ、見事なデザインです。これで勇者様が男性なら、私の心を虜にしたことでしょう」

勇者「…ありがとうございます」

凛々しい――その言葉を受け入れて、表情は崩さない。凛々しいは、男装に身を包んでいる勇者への最高の褒め言葉だろう。
純粋な笑顔でそう口にした令嬢の後ろ姿を見送りながら勇者は思う。

美しいのは、貴方の方だと。

勇者(ドレス…いいなぁ)


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