過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―2―
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950: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2016/02/16(火) 22:40:07.14 ID:Lo0qQGmU0
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 『ギュンターif』


「………仰せの通りにいたしました。透魔王様」

 皺の混じった声が黒い空間に木霊すると、それに対応するように言葉が返る。声はよくやったと労うと同時に命令を下す。
 真っ暗闇の先、姿は見えないが確かにそこに存在する何かの指示は単純明快なものであった。

「奴を器にし、我に差し出せ、呪縛から解き放たれた今、器にすることこそが我の野望を確かなものにする。さすれば、お前の願いも共に成就することだろう。忘れていたお前の願い、今こそ叶える時だ」
「……わかりました」

 静かに頭を下げる彼に対して、複数の影が視線を送る。送るも誰ひとりとして言葉を掛ける者はいない。
 いや、言葉を掛けることをしないのではなく、今は空っぽになっているからこそ、言葉を出すことが出来ないという状態であった。
 命の無い器たちは、透魔王の力によって管理運営されている。その中で自我を持っている彼は、唯一透魔王に意思を持って従った人物ということになる。
 それは確かに、彼の心の中にある確かな言動として、発せられることとなった。

「これより、カムイ一行を殲滅して参ります……」

 その足取りは重くも確かな意思を持つものだった……


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