過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―2―
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962: ◆P2J2qxwRPm2A[saga]
2016/02/16(火) 23:44:22.67 ID:Lo0qQGmU0
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「どういうことをしているのかわからない、ということか?」
「いや、さすがにあたしだってこの歳だし、えっと、よくわからないけど、何をするかくらいわかってるから」
「では、何を気にしている?」

 マークスは踏み込んだ。正確には踏み込む必要はなかったのに、踏みこんでしまった。
 ここでマークスは流せばよかったのだ。気になるようだが、今は戦闘中だ、その手の話ならば終わった後に他の者に聞くといいだろう、といった言葉を使って終わらせるべきであったのだ。

「その……サイラスさんとリリスさんが疲れ果てて寝てるところを覗いたことがあるんですけど……」

 若いながらの好奇心という奴だが、それがいったいどんな気になることに繋がるのか、それがさっぱりマークスには予想できない。否、予想できないことこそが普通なのだ。
 再び現れた敵をささっと片付け、ゾフィーは仕草を交えて説明を再開する。それはベッドかそれとも布団か、四角い何かを現わしているようだった。

「サイラスさんの隣がすごくこんもりしてて」

 マークスの中にその少しばかりの想像図が浮かび上がる。あの二人が共に寝ていると考えて、ベッドもしくは布団であってもサイズは普通より大きいだろう。しかしこんもりとしていると聞いて、リリスはそれほど大きいわけじゃないとなる。

「……まさか、不倫だと?」
「いやいやいや、サイラスさんまじめな人だからそれはありえないよ。それに、その日はリリスさんとサイラスさんとあたししかいなかったし、それにそのこんもりの正体もわかってるから」
「リリス……だというのか」
「うんそうだよ」

 どうやらリリスのようであった。しかし、こんもりしているという表現から察するに、それはリリスの体格ではないのではないか、でもゾフィーはそれがリリスだったと言う。多分、それがゾフィーの気になっている点というやつだ。

「では、こんもりしているというのは」
「うん、その時もぞもぞってそのこんもりしたのが動いて、顔が出てきたんだけど」

 間を作るように敵が現れ、それをマークスが切り落とす。
 一体何が出てきたのか、雰囲気を乗せたゾフィーは真剣な顔のままに伝える。

「それ、竜状態のリリスさんだったんだ」


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