過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―2―
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◆P2J2qxwRPm2A
[saga]
2016/02/25(木) 22:20:36.65 ID:/mUgx/Fs0
◇◆◇◆◇
格子が落ちた音は、カムイ達に聞こえるほど大きく広場を揺らす。土煙りと埃が舞う城門付近の様子は多くの目に入る。それは時折、向かったサイラスを心配するように様子を眺めていたリリスの瞳にも映った。
カムイ様と彼女が声を上げる。それは防戦一方の流れを変える合図となり、それを皮切りにカムイの両足に入る力の意味合いが変わり始める。踏ん張り耐え続けた足は、今まさに前線を押し上げるための力へと変わりゆく。受け止め続けた刃の重さ、それを押し返すために体重と勢いをつけて剣を突き上げた。
その変化は周囲の者たちにすぐに伝わる。言葉に出さずとも、仕えてきた彼らにはそれがすぐにでも理解できた。押し返された敵の懐にジョーカーが入り込み倒せば、その合間を縫うようにフェリシアの暗器が後続の兵に傷を与え、動きの鈍くなったところでフローラが止めを刺す、先ほどとは違ってその場に留まることはない。リリスの魔法によって足止めされた兵に、再びカムイ達が攻撃を仕掛けていく。そうして敵の波に割って入る様を見て、ギュンターは感心した声を漏らした。
「なるほど、ここ数ヵ月でそれなりにできるようにはなった、ということか」
城門を閉じた格子には頭の空っぽな亡者が次々に押し掛けている。いずれ壊れるかもしれないが、それを期待することはできない。あそこに溢れている雑魚にこの者たちを質で越えるほどの実力はない、いずれ殲滅され鉄扉さえも閉められることだろう。ギュンターの予想通り、格子が落ちたことを皮切りに、防戦から移り変わったカムイの陣営は、城門周りの敵を片付け始めていた。
戦場の時間はとても早い、気が付いたときには鉄扉は閉じられる。これ以上の援軍に思いを馳せることはない。ギュンターの答えは明確であった。
「では、どこまでできるようになったか試させていただきましょう、カムイ」
次の合図を出す。残っていた石像のように動かずにいたジェネラルが重い腰を上げ、大槍と大盾を構えて横に並ぶと、カムイ達に向けて前進を始めた。
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