過去ログ - 【FEif】カムイ「私の……最後の願いを聞いてくれますか?」―2―
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◆P2J2qxwRPm2A
[saga]
2016/02/25(木) 23:02:01.25 ID:/mUgx/Fs0
◇◆◇◆◇
「間一髪、ってところかしら、判断が遅れていたら間に合わなかったわね」
「カミラありがとう、俺の願いを聞いてくれて」
「別に構わないわ。私もカムイのことが心配だったもの、ゾフィーとマークスお兄様には悪いけど、仕方がないわ。さて、私が牽制してる間に早く済ませちゃいなさい」
「ああ、リリス。もう大丈夫だ」
サイラスの手が優しく抱き寄せると、寄り添うようにリリスはその体を掴む。心の奥からじわっと広がり始める安心感と幸福感がとてもうれしく感じて、戦いの最中だと言うのにまた顔が火照ってきてしまう。少しだけ、体が昂ぶっているのもわかった。
「さ、サイラスさん」
「大丈夫だ、すぐに治せる。だから、今は――」
「ち、違うんです。その……」
顔を赤くしてもじもじと体を揺らして、その瞳はどこか熱く揺れている。サイラスも戦いの最中でありながら、すこし顔に明かりが灯っていた。
「そ、その、嫌だったらいいんですけど。その――」
リリスの繋ごうとした言葉の意味をサイラスは理解する。しかし、今は戦い中だ、そう戦い中、戦い中であるが、やはり愛する者からおねだりされたらそれは仕方の無いことだと、誰に弁解するのかもわからない小言を頭に並べた。
閉じられた目と突きだされた唇、もしかしたら知らない間にリリスはそれをすることによって、傷を回復す手段を確立したのかも知れない。いや、そんなことあるわけないが、多分そうだろうとサイラスは納得した。
納得した以上、待たせるわけにもいかない。彼の中の騎士の誓が許さない。騎士の誓と呼ぶには、あまりにもふしだらな気がしなくもないが、ここに限って言えば騎士の誓は額縁に突っ込んで飾っておくくらいにした方がいい。サイラスは思った以上に欲望に素直な男だ。
「リ、リリス……」
「サイラス……さん」
夫婦らしい掛声、甘ったるい空気、二人の世界はとても甘くて入っていけない。リリスを按じて駆け付けたカムイも、どうにかこうにか敵の処理を終えて駆け付けたジョーカー達も、片手に杖を持っているにもかかわらず近づけないままでいた。
この二人を知っている誰かじゃなければ入れないと、固唾をのんで見守る四人の前で今まさにラブロマンスが最高潮になろうと言う時だった。
「ちょっとちょっと! 二人ともさすがにそういうのは戦い終わった後にしてよ。みんな対応に困ってるから!」
駆け付けたゾフィーによって、差し押さえられたのだった。
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