過去ログ - 奈緒「志保、私、アイドル辞めて実家帰ることにしたわ」
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6:名無しNIPPER[saga]
2015/10/04(日) 22:51:30.11 ID:EcMl3zH/0
「……いつからですか」
「……せやな。今週中に荷物まとめて、来週にでも」
「また体調がよくなれば、戻ってきますよね」

 志保は私のことをみとらん。窓の外をぼんやり眺めてる。私も同じ方を向いた。
以下略



7:名無しNIPPER[saga]
2015/10/04(日) 22:52:00.69 ID:EcMl3zH/0
「すいません、そろそろレッスンの時間なので」
「お、おぉ、せやったか」
「みんなには伝えたんですか?」
「うん、プロデューサーさんには……。他の子らはまだや」
「……そうですか。多分、みんなは止めると思いますけど」
以下略



8:名無しNIPPER[saga]
2015/10/04(日) 22:52:26.07 ID:EcMl3zH/0
「……せやな。その通りやわ。決意は変わらんと思う。けど、みんなを応援する気持ちもそのままやから」
「えぇ、そうですね。関西のテレビにも映るくらい、がんばりますよ」
「せやな」
「アイドルには戻れなくても、時間が出来たら、ステージを見に来てくださいね」
「うん。全国ツアーやってな」
以下略



9:名無しNIPPER[saga]
2015/10/04(日) 22:52:52.80 ID:EcMl3zH/0
「じゃあ、レッスンにいってきます」
「おぉ、いってらっしゃい」

 そういって、志保は応接スペースを出て行く。
 私はどさりとソファに腰掛けた。
以下略



10:名無しNIPPER[saga]
2015/10/04(日) 22:53:23.14 ID:EcMl3zH/0
 床に座り込み、泣き崩れる志保がおった。

 あかん。思わず隠れてしもうた。
 やばいやろ。きまりすぎやん! 志保が泣くところとか初めてみたんやけど!

以下略



11:名無しNIPPER[saga]
2015/10/04(日) 22:53:52.31 ID:EcMl3zH/0
「志保……その、なんといったらええか……」
「……いえ、すいません。本当は外に出るまで我慢するつもりだったんですけど。……どうしても、今までのこと、思い出しちゃって……」

 ぽろぽろと涙の滴が落ちていく。
 志保の肩をそっと抱いたら、子どもみたいに抱きつかれた。
以下略



12:名無しNIPPER[saga]
2015/10/04(日) 22:54:22.55 ID:EcMl3zH/0
「あのな、志保、一つ、伝えなきゃあかんことが……」
「……その前に、私の方から一つ、いいですか」
「……うん。何でもいってや。私に出来る事なら何でもするで」
「実は……」

以下略



13:名無しNIPPER[saga]
2015/10/04(日) 22:54:54.60 ID:EcMl3zH/0
「あっかーーーーーん! ってことは最初からかいな! えぇっ、君等酷くない!?」

 頭を抱えてぐわんぐわんと振る。
 静香可奈プロデューサーさんらに目を向けると、三人ともちらりと志保をみた。

以下略



14:名無しNIPPER[saga]
2015/10/04(日) 22:55:26.44 ID:EcMl3zH/0
「うーん、今この瞬間にアイドル辞めたなってきたわ」

 おいしいとは思うけど、納得いかんわっ。
 やいのやいの言う三人を尻目に、志保がこちらに手を差し出してくる。
 手を取って、立ち上がらせてもろうた。ぱんぱん、とお尻の辺りの埃を払う。
以下略



15:名無しNIPPER[saga]
2015/10/04(日) 22:56:03.37 ID:EcMl3zH/0
「……まぁでも、奈緒さんの演技も、まぁまぁでしたよ」
「さよか。道化やけどな」
「それは普段の行いのあらわれということで」
「最初は志保がターゲットになっとったんやから、君が一番アレやと思うんやけど」

以下略



16:名無しNIPPER[saga]
2015/10/04(日) 22:56:29.12 ID:EcMl3zH/0
 私が辞めて、志保やみんなと離ればなれになったら。
 さっきまで演技としてだけやけど、浮かんでたはずの感情は、
 どうもドッキリで全部吹き飛んでしまったようにも思う。
 きっとそんな事になったら、月並みやけど、悲しいとは思う。
 でもそういうのは考えすぎてもよくないかなーって気もする。
以下略



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