過去ログ - モノクマ「学級裁判!!」KAZUYA「俺が救ってみせる。ドクターKの名にかけてだ!」カルテ.6
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928: ◆takaJZRsBc[sage]
2016/09/05(月) 21:33:22.10 ID:g0jOH/nR0

「山田は犯人を見ていないと言ったが、正面から殴られて相手の顔を見ていないはずがない」

「――山田は庇ったのだ。自分を裏切り、殺そうとまでした卑劣な犯人のことを」

「それは……」


初めて、セレスが動揺した。その顔は今やハッキリと青い。


「何故……?」

「お前を責める資格がないと思ったんだろう。山田は裏切られたことより、
 自分がみんなを裏切ってしまったことを後悔しているようだった」

「…………」

「それに、好意的な解釈をするなら……」

「するなら?」

「もう誰かを裏切りたくなかったのかもしれない。たとえそれが犯人であっても」

「…………」

「フン、そんなものはただのエゴだ。裁判に負けたら俺達全員オシオキだというのに」

「本当の所はわからんよ。あくまで俺の想像だからな。
 実際は脳のダメージが大きくて上手く思い出せなかっただけかもしれん」

「ただ一つ言えるのは、金で作った人間関係なんてガラスよりも脆い」

「――そして人間は一人では生きていけない」

「…………」

「……時間切れだな」

「はい」


KAZUYAが促し、セレスはオシオキ場へと向かって行った。

その足取りがどこか覚束なかったのは、果たして怪我のせいだけだったのだろうか。




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