過去ログ - にこ「ニコは百日紅ニコ!」真姫「にこちゃんはローズマリーね」【ラブライブ!】
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43: ◆90wX8LPeMY[saga]
2015/10/24(土) 08:24:38.25 ID:yGQZkXcN0
夕日の差し込む公園で、にこと真姫は二人きり。

しばらくの沈黙後、それを破ったのはにこではなかった。

「にこ先輩」

「ん?」

真姫は赤い舌をちろちろ動かしながらアイスを食べるにこを見つめ、はっきりと言った。

「にこ先輩は――楽しいですか、今が」

にこはアイスから赤い舌を離し、はっきりと、きっぱりと、それでいて満面の笑顔で答えた。

「楽しいニコ! 人を笑顔にする活動ができるんだから!」

これは嘘偽りのない、矢澤にこのある意味での、本心だった。
そして本心であり、彼女の命題であり、自身にかけたある種の呪いの様なものでもある。

「真姫ちゃんは、楽しくない?」

逆ににこは真姫の瞳を覗き込む。

急に顔を近づけられて、真姫は思わず顔をそむけようとして、しかしそれはできなかった。
にこの赤みがかった大きな瞳が、真姫の目を捉えて離さない。

「別に――どっちでもないです」

真姫はその瞳から逃れる事が出来ず、苦し紛れの言葉を何とか吐き出す。

にこは驚きの色を顔に映し出すが、やがて真姫から視線を外す。

「そっか……でも、真姫ちゃん!」

にこはばっ、とベンチから飛出し、立ち上がる。そして、にこは真姫を見つめる。

「にこにーにこにーにこにこにー! あなたのハートににっこにっこにー!」

単純でどうしようもない底ぬけた不思議な言葉。しかしにこにとってその言葉は、絶対的な約束の言葉であり、いつも心に宿る優しさの魔法だった。

「にこ先輩――ふふっ――それ――」

真姫はにこのそんな軽やかな動きと言葉に、呆気にとられた。
が、その優しくも眩しい笑顔に眩んで、真姫はくすっと笑みがこぼれた。

「真姫ちゃん、良い笑顔ニコっ!」


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