過去ログ - とある緋弾のソードアート・ライブ その2
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◆3LA52.EM5g
[saga]
2015/12/27(日) 09:14:25.23 ID:gjuWBpE6O
「あの二人、本当に初めて会ったのかなってくらい見事に連携してるねー。外見は全然似てないけど、やっぱり内面的に似てるところとかあるのかな?」
ゾンビのような敵相手に暴れる二人を横目で見ながら楽しむのは峰理子だ。敵の眼の前で視線をそらし、別の場所にいる二人の様子を面白がっているその姿は、自我がないとはいえ自尊心の塊であるラフィン・コフィンの元メンバーやプライベーティアの神経を逆撫でした。
「『その時、彼らは怒りの元にあった。だが、彼らの攻撃が届くことはない。彼らは突如見えない石にでもつまづいたかのように転倒してしまう。彼らの怒りの一撃は、金髪碧眼の少女へは届かなかった』」
そして、その通りのことが起きた。傷を負ったのはラフィン・コフィンやプライベーティアのメンバーばかりで、理子は結局無傷どころか、先ほどと同じ場所から微動だにしていない。
「すっごいねー。トゥーくんのその言ったことが全部本当になる技ー!チートだよチートー!」
「幾重言葉(いくえことば)だよ、峰君。まぁ何でもかんでも言った通りにできるわけじゃないんだけどね」
トゥーサン・ネシンバラはその賛辞を素直に受け取った。ついでに「『やがて彼らはその怒りの力さえも失いながら、徐々に眠りにつく。力も意思も一時的とはいえ奪われた彼らだったが、永遠ではないものの安らかな眠りにつくことができたようだ』」という文章を術式鍵盤に打ち込むことで、自分たちの周りの敵を再起不能にしておく。
「それがあったら私何にもしなくていいかもねー。あーらくちんらくちん」
「ははは。しかしさっきそんな作戦会議をしていたのなら、是非僕も混ぜてほしかったね。僕なら力になれたと思うよ、絶対に」
まったく、と肩をすくめるネシンバラに対しおどけながらも理子の心中はこの男への警戒心を緩めてはなかった。
(そりゃいくら協力してくれるって言っても、敵が味方かも分からない人にむざむざ作戦内容聞かれるわけにはいかないからねー)
理子とてただ楽がしたくて戦闘をネシンバラに任せているわけではない。ネシンバラの力量、能力を計るべく一歩引いた場所からそれらを観察しているのだ。
彼が敵の動きを止めたり、敵を動けなくしたらその能力について煽てているのもそういう理由だ。当初はおだてに乗っているふりをしていて、自分の力を誤解させようとしているという可能性も思慮に入れて揺さぶりをかけていたが、もうなんとなく分かった。こいつはやたら長い文で解説したがるタイプの人間だ。先ほども、その「幾重言葉」とかいう技について尋ねたら、やたら前置きが長い説明をされた。あれは二十文字以内でまとめて済みそうなものを原稿用紙三枚にしたような解説の仕方だった。正直、ウザイ。
「ってかトゥーくん、そもそも部屋の前のベンチで本を本当にかぶりつきちゃうかのように読んでて、部屋に入ってこなかったじゃん。よほど面白い本でも見つけたの?」
「ああ……まぁね。あれだ。君たちにとっては何でもない事実であっても、僕達にとってはこの世を左右する材料になってしまう……ってやつかな」
「んー?なーに?何見たの?」
「秘密、だね。さぁ、第二波が来るよ!」
悪戯っ子のような口調で隠し、話を変えてきたネシンバラを怪しみながらも理子は敵に対して集中せざるを得なくなり、頭の片隅にそのことを止めておくしか無くなったのだった。
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