過去ログ - 八幡「346プロダクションに入社した」
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5:名無しNIPPER[saga]
2015/10/13(火) 05:35:31.54 ID:HJV8/nPs0
346プロダクションの事務所は、高層マンション丸ごと1つという、大変大規模なものである。その高さもさることながら、敷地面積もかなりのもの。駐車場も大きく、こうして車で通勤できるのも、その恩恵である。
フロントにて受付を済ませ、指定された階層へと向かう。そこが俺の、というより、事務員の作業スペースとなるわけだ。エレベーターの表示を見る限りでは、どうやらアイドルが使いそうなレッスンルームや各プロデューサーのデスク等は別階層にあるようで、アイドルたちとの接触は少ないのかもしれない。


「おはようございます」

「あ、おはようございます。比企谷君、改めてよろしくお願いしますね。事務員の千川です」

「お世話になります」

「こちらこそ」


この丁寧口調な蛍光色お姉さんは千川ちひろという。俺の直属の上司に当たる人だ。こうして正式に配属される以前から、研修としてライブや撮影の現場に行かされてはいた。その際、現場までついてきて様々な指南をしてくれたのがこの人だった。
…しかし、こうしてデスクに座っている姿を見ても本当にアイドルにしか見えないんだよなあ。最初に声かけられたときだって、アイドルかと思ってきょどりまくったもの。恰好が格好だから、こればかりは勘違いしても仕方がないと思う。


「比企谷八幡です。出身地は千葉です。わからないことばかりで迷惑をかけるとは思いますが、よろしくお願いします」


改めて他の事務員に自己紹介をし、まばらな拍手とともに迎え入れられた。これで第一印象は悪くないはずだ。そして、気に入られそうな挨拶でもない。仕事のことだけは普通に話し、休日に釣りなどに誘われないような関係を築いていきたいものだ。
新人の挨拶もそこそこに、それぞれが業務に入っていく。俺も机をあてがわれたことだし、早速書類の整理とかやらされるのかしら。


「とりあえず、今日は一通り業務について説明をしていきますから、頑張ってついてきてくださいね」

「はい。お願いします」


こうして俺の社畜道が始まっていくのかと思うと、なんともやりきれないものがある。




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