11:名無しNIPPER
2015/10/17(土) 21:25:54.94 ID:27Yie1Ms0
保奈美(…バトラーと暮らし始めて、当初の目的を忘れつつある自分がいる……)
沙紀「良いでしょう、ドレスぐらい幾らでも買って差し上げましょう。あなたに着られるならドレスだって本望ですよ。」
保奈美(……癪だけど……毎日が楽しい……!欲しいものは何だって手に入るし、何より自分を偽らずに生ききられる……)
12:名無しNIPPER
2015/10/17(土) 21:36:34.38 ID:27Yie1Ms0
保奈美「…どれくらい……?」
沙紀「正確には僕も把握しちゃいませんが、少なくともあんたが回ったのは、まだほんの一部に過ぎんですよ。」
保奈美「…………………………」
13:名無しNIPPER
2015/10/17(土) 22:00:35.71 ID:27Yie1Ms0
保奈美「……ふん、逃げ出したんじゃないわ。飛び出してきてやったのよ
」
沙紀「ほほう。」
14:名無しNIPPER
2015/10/17(土) 22:10:35.39 ID:27Yie1Ms0
保奈美(普通ならこんな事は口が裂けても言えないけど………)
沙紀「あんたのそういう勇ましいところが好きですよ、スカーレット。…気分が良いのでぶどう酒でも頼みませんか?」
保奈美「…ええ… いいわね。」
15:名無しNIPPER
2015/10/17(土) 22:20:26.86 ID:27Yie1Ms0
保奈美(…この男の前では善人ぶる必要はない……嫌なら嫌と言えばいいし、憎いなら憎いと言っても構わない…)
沙紀「ふふふ……確かに悪人が、ぶどう酒を飲んじゃいかんとは聞きませんな。おい、ぶどう酒を追加注文だ!」
保奈美「…………………………」
16:名無しNIPPER
2015/10/17(土) 22:32:42.56 ID:27Yie1Ms0
保奈美(気がつくと、綺麗なドレスを着て踊る事なんかで頭がいっぱいになっている時がある……………)
保奈美(…復讐なんてくだらない……どうでも良い事なんだ……と考えてしまっている時もある。)
保奈美(ひどい時は、復讐をするつもりだった事まで頭からすっぽり抜け落ちてしまっている時さえ………)
17:名無しNIPPER
2015/10/17(土) 22:55:29.58 ID:27Yie1Ms0
保奈美(……忘れたのか、タラの惨状を…!…北部の連中全員も同じ苦しみを味あわせるまでは……と天を呪った日々を…………)
沙紀「………………………………」
保奈美(………復讐を忘れてはいけない……!南部が受けた痛みを……屈辱を…………!)
18:名無しNIPPER[sage]
2015/10/17(土) 22:56:37.40 ID:Tz/9WCnAO
君は僕の事だけを考えていればいいんだ。それ以外の何も考えてはいけない
19:名無しNIPPER
2015/10/17(土) 23:06:41.70 ID:27Yie1Ms0
沙紀「君は僕の事だけを考えていればいいんだ。それ以外の何も考えてはいけない。」
保奈美「………………………」
沙紀「その代わりに、僕も君だけの事を考えよう。如何に君を楽しませて、自分が楽しめるか。…それだけを考えよう。」
20:名無しNIPPER
2015/10/17(土) 23:19:33.45 ID:27Yie1Ms0
沙紀「…金を払っているのは僕なんだ。その間注意を僕だけに向けるぐらい、やってくれたって罰は当たらないと思うんだがね。」
保奈美「……考えている内容まで、あれやこれや言われなきゃいけない理由はないわ。」
沙紀「ごもっとも。しかしね、男と言うのはそういう生き物なんですよ。女性から胸を恋焦がされていたい。」
21:名無しNIPPER
2015/10/17(土) 23:29:52.89 ID:27Yie1Ms0
沙紀「南部の古き良き男性の諸君がその様な事を言わなかったのはですね、女は男の事を一途に想っていて当たり前、という事を一途に信じていたからですよ。」
保奈美「それは……………………」
沙紀「僕はね、女性と言うのがそう言う生き物でない事を知っている。だからこそ………一瞬ぐらいは一途に思って欲しい、そう考えてしまう訳なんだよ。」
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