過去ログ - 西園寺「海の向こうから鳴り響くSIREN」
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◆z.6vDABEMI
[saga]
2015/11/12(木) 22:39:05.21 ID:L1ntaqgSo
七海千秋 2日目 03:03:03
旧宮田医院内
七海「……ごめんね」
贖罪?
ううん、そんなんじゃないの。
これは、私のわがままだから。
つなぐ手と手。
つながれた命。
途切れることがない螺旋に、彼をも組み込んでしまったことへの、罪の意識。
それらが七海を押し上げた。
涙が出そうだ。
やったのは自分なのに。
先ほどまで苦しそうだった日向が、ようやく安定した息づかいに戻った。
それを見て松田が目を丸くしている。
松田「まさか……本当だった、とはな」
七海「……それでも」
このせいで日向に死は赦されない。
それは神を食らった一族と同じ呪い。
七海「私の、せいで」
松田「それであんなに悩んでたってわけか」
物知り顔の松田夜助は、ふとベッドのひとつを見下ろしてにやけた。
いやな予感。
松田「なぁ、カジロ……いや、七海か。どっちでもいいが」
七海「何?」
松田「せっかくだ、お前の器、その実だとか言うの、ぐっちゃぐちゃにしないか」
七海「なにを……言ってるの?」
松田「こいつにも同じことをやれって言ってんだ」
確かに、松田が見た先には、同じように苦しむひとりの男。
だけど、けどけれど。
松田「拒否権はないぞ?」
七海「……あなたは?」
松田「俺は必要ない」
七海「……」
「ならばその血、私にももらおうか」
そう声を上げたのは、眠っていたはずのもうひとりの剣士だった。
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