過去ログ - 終結の彼方
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15:名無しNIPPER[saga]
2015/10/21(水) 21:20:39.90 ID:c9hFcx2r0
「世界に向けて歌うようになって、本当に頑張ったよ小梅」

「へっ、平和には……ならなかった……です」

「小梅は悪くない。小梅は必死に頑張った」

「ぷっ、プロデューサーも。次はいつ、ゾンビ映画……見れるかな……」

彼女の言葉が耳に届いたその時、シェルター越しでも分かる大きな震動が地面を伝う。シェルターに付いている四角い小さな窓に視線を変えて見渡してみると、施設の中は亀裂だらけ。逃げ惑う研究員は建物の破片に押し潰されて地面を深紅色に染めていく。

まだ残っている研究員は自分と小梅のいるシェルターを見付けると凄い形相でこちらに近付いてくる。窓から自分達を覗き込むその瞳からは大粒の涙、大声で何かを叫んでいるだろうけどシェルター内には届かない。細い腕小さな拳から強く叩かれるシェルター。シェルター越しでも分かる死にたくないという意志。このシェルターは時間が経つまで開かない、この研究員を助けたくても自分には何も出来ない。


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